黄昏より暗きもの、血の流れより赤きもの

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【高校数学IA】すべての、ある命題(全称命題と特称命題)について復習する(高校2年生以上対象)

1.【高校数学IA】命題と命題の逆、裏、対遇について復習する(高校3年生以上対象)
2.【高校数学IA】すべての、ある命題(全称命題と特称命題)について復習する(高校2年生以上対象)
3.【高校数学IA】整数と背理法(高校3年生以上対象)[予定]

プログラミングの為の高校数学を復習するコーナー。今回は「すべて、ある」命題に関する基礎知識をまとめていく。

基礎知識

命題関数[1]

例えば「16は4の倍数である」と言う命題があったとする。このとき命題の主部をxに置き換えた「xは4の倍数である」とxなどに置き換えたものを命題関数と言い、以下p(x)で表す。さてp(3)ならば上記命題は偽となり、p(4)ならば上記の命題は真となる。

全称命題 \forall

xに関する命題関数p(x)が与えられた時、すべてのxに対してp(x)が成り立つ命題の事を言う。例えば「すべてのxは4の倍数である」と言う命題がこれにあたる。このときp(3)=3なので、反例となり偽な命題であることが分かる。

特称命題 \exists

xに関する命題関数p(x)が与えられた時、あるxに対してp(x)が成り立つ命題の事を言う。例えば「あるxは4の倍数である」と言う命題があったとする。このときp(4)=4となる。ここで少なくとも1つのxが成立する条件が見つければよく、本命題は真となる。

ここまでをまとめると、

  • 「すべての...」と言う命題の真偽を調べたいときは、全てにおいて成り立つかどうかを証明する。ないと思ったら反例を見つけて命題が偽であるか調べる
  • 「ある...」と言う命題の真偽を調べたいときは、成り立つ例を1つ見つける

事を実践すれば良い。

問題

命題の真偽を確かめるような設問も存在するが、逆に命題が真となるような条件を考えさせる問題を紹介しよう。以下は「大学への数学I&A(研文書院)」から引用した。

実数x,yについての条件Aを次のように定める
            A:y > -x^2+ax+(a-2) かつ y < x^2-(a-2)x+3
次の(1)、(2)を満足する実数aの範囲をそれぞれ求めよ。
(1):どのようなxに対しても、それぞれ適当なyとれば、Aが成り立つ。
(2):適当なyをとれば、どのようなxに対しても、Aが成り立つ。

答え

(1):f(x)=-x^2+ax+a-2,g(x)=x^2 – (a-2)x+3とすれば全てのxにたいして、
f(x) < y < g(x) を満たすyが存在する。依って
f(x)< g(x) -x^2+ax+a-2  < x^2-(a-2)x+3
これを整理して2x^2+(-2a+2)x+(5-a) > 0
全てのxに対し上記を満たす条件は、\frac{D}{4} = (-a+1)^2-2(5-a) < 0 -3 < a < 3(答)

(2):f(x)=-x^2+ax+a-2 ,g(x)=x^2-(a-2)x+3とすれば全てのxにたいして、
「f(x)の最大値 < y < g(x)の最小値」を満たすyが存在する。依って

f(x)=-x^2+ax+a-2=-(x-\frac{a}{2})^2+\frac{a^2}{4}- a-2
g(x)=x^2-(a-2)x+3=(x-\frac{(a-2)}{2})^2-\frac{(a-2)}{2}^2+3

このとき「f(x)の最大値 < g(x)の最小値」を満たすxを考え、
\frac{a^2}{4}-a-2 <-(\frac{a-2}{2})^2+3-2√2 < a < 2√2 (答)


(1)の図 (2)の図

参考文献

[1]命題と命題関数(青空学園数学科)
[2]藤田宏他著,大学への数学I&A,研文書院,281p